広島市中心部の宿泊特化ホテル供給に、2026年5月18日、182室の新規開業が加わった。「東急ステイ メルキュール 広島」は、東急ステイとアコーのメルキュールを1棟に冠したダブルブランドの国内2軒目で、広島電鉄「八丁堀」駅から徒歩2分に立つ。運営受託と外資フランチャイズを組み合わせた座組を、公表値で1棟深掘りする。

目安価格 ¥21,000–¥39,000 / 泊(2名1室・通常期)
※ 目安価格は公開販売価格の集計に基づく参考値で、実際の予約料金とは異なります。1泊2名利用時の1室あたり料金(税込)です。開業直後のため、集約レビューによる評価スコアは本稿では付していません。供給構造と公表値に絞って読む。
開業の位置づけ ─ 国内2軒目のダブルブランド
東急ステイ メルキュール 広島は、2026年5月18日にグランドオープンした。所在地は広島県広島市中区鉄砲町8番19号。建物は地上13階、延床面積6,244.6㎡、敷地面積757.4㎡である。客室は182室、全10タイプで構成する。
特徴は「ダブルブランド」の座組にある。国内の宿泊特化で実績を積んだ東急ステイと、アコーが世界展開するミッドスケール「メルキュール」を、1棟に併記する形式だ。国内では2軒目で、1軒目は288室の「東急ステイ メルキュール 大阪なんば」。広島は、このモデルを地方中核都市に持ち込んだ事例にあたる。国内ブランドの運営ノウハウと、外資ブランドの送客網・認知を1棟で束ねる狙いが読み取れる。
運営構造 ─ 受託運営 × 外資フランチャイズ
運営は東急リゾーツ&ステイ株式会社が担う。ブランド面ではアコーのメルキュールを冠し、国内運営会社が主体となって外資ブランドの看板を掲げる構造である。所有・運営・ブランドを分離して束ねるこの座組は、外資フランチャイズを地方都市で回す際の一つの型といえる。
宿泊特化に振りながら、館内には後述するSHARE LOUNGEやフィットネスジムを備え、単価と滞在価値の両立を図る設計になっている。フルサービス型の人件費を避けつつ、共用部で滞在体験を上げる構成は、近年の都市型宿泊特化の潮流と一致する。

客室 ─ 182室・全10タイプ・約17〜50㎡
客室は182室、広さは約17㎡から50㎡まで幅がある。シングル利用の出張から、ファミリーやグループの滞在まで、10タイプで受ける設計だ。ミニキッチン付きの客室、リビングと寝室を仕切って使えるタイプ、バンクベッド(2段ベッド)を備えるタイプなどを揃える。
全客室に洗濯乾燥機、電子レンジ、冷凍冷蔵庫を備える点は、東急ステイが宿泊特化で強みとしてきた長期滞在対応の設備水準を踏襲するものだ。連泊や1週間単位の出張でも、洗濯と簡単な調理が館内で完結する。17㎡の下限はシングル出張の効率、50㎡の上限は家族・グループの連泊と、需要の幅を1棟で吸収する構成になっている。

SHARE LOUNGE と館内機能
ホテル1〜2階には、カルチュア・コンビニエンス・クラブが運営するSHARE LOUNGEが入る。営業時間は10:00〜22:00で、ミーティングルームを備える。宿泊者に限らず利用できる共用ワークスペースを館内に取り込むことで、出張者の作業と打ち合わせを館内で完結させる狙いが読み取れる。移動の合間の作業拠点として、駅近立地との相乗が効く配置である。
朝食は「Hiroshima Craft Bread & Coffee」。地元のマウントコーヒー、アコーのライフスタイルブランド「アロフト」とのコラボレーションによる、パンとコーヒーを軸にした構成だ。館内にはフィットネスジムも備える。宿泊特化としては共用部の機能を厚めに取り、単価を支える設計になっている。
立地 ─ 八丁堀徒歩2分、広島中心部の供給
最寄りは広島電鉄「八丁堀」駅で、徒歩2分。八丁堀は広島市中区の商業・オフィス集積地で、紙屋町・本通と並ぶ中心部にあたる。周辺にはビジネスホテルが集積し、既存の中規模宿泊特化と競合する立地である。
広島は出張需要に加え、原爆ドーム・平和記念公園、宮島(厳島神社)へのアクセス拠点として国内外の観光需要も厚い。中心部の駅近に182室が加わることは、出張・観光の双方に効く供給増といえる。路面電車で広島駅・平和記念公園の双方に短時間で接続できる位置は、法人・個人の両需要を取りにいく設計と読める。
目安価格と広島中心部の供給への影響
公開販売価格の集計では、2名1室・通常期の目安価格は¥21,000〜¥39,000/泊のレンジに収まる。中央値はおよそ¥28,000で、広島中心部の中規模宿泊特化のなかでは中位〜やや上の価格帯にあたる。連休や大型連休、広島の需要期には、この水準から¥10,000前後上振れする傾向が見て取れる。
182室という規模は、単独で市況を動かすほどではないが、共用ラウンジ・全室生活設備・外資ブランド認知という差別化要素を持つ供給が中心部に加わる意味は小さくない。既存の宿泊特化との価格・付加価値の比較軸が一段増える。開業直後の稼働と実勢単価の定着は、今後の集計で追う。
データについて
本稿の室数・階数・面積・設備・アクセスは公表値に基づく。目安価格は公開販売価格の集計に基づく参考値である。開業直後で集約レビューの母数が十分でないため、評価スコアは本稿では付していない。稼働・単価・評価の定着は、開業後のデータが揃い次第あらためて扱う。
よくある質問
Q. いつ開業しましたか。運営はどこですか。
A. 2026年5月18日にグランドオープンしました。運営は東急リゾーツ&ステイ株式会社で、東急ステイとアコーのメルキュールを1棟に冠したダブルブランドです。国内では2軒目、1軒目は288室の東急ステイ メルキュール 大阪なんばです。
Q. アクセスと立地は。
A. 広島県広島市中区鉄砲町8番19号に位置し、広島電鉄「八丁堀」駅から徒歩2分です。広島市中心部の商業・オフィス集積地で、路面電車で広島駅・平和記念公園の双方に接続できます。
Q. 長期滞在や連泊に対応していますか。
A. 全客室に洗濯乾燥機・電子レンジ・冷凍冷蔵庫を備え、ミニキッチン付きのタイプもあります。連泊・1週間単位の出張でも洗濯や簡単な調理が館内で完結します。客室は約17〜50㎡の全10タイプです。
Q. 館内で作業や打ち合わせはできますか。
A. 1〜2階にカルチュア・コンビニエンス・クラブ運営のSHARE LOUNGE(10:00〜22:00)があり、ミーティングルームを備えます。フィットネスジムも館内に備えます。
Q. 目安価格はどのくらいですか。
A. 公開販売価格の集計では、2名1室・通常期で¥21,000〜¥39,000/泊が目安です。需要期には¥10,000前後上振れする傾向があります。実際の料金は時期により変動します。
本記事の参考情報
・東急ステイ メルキュール 広島 公式サイト — 室数・客室タイプ・館内設備
・旅やか広島(広島観光情報総合サイト) — 開業・立地の背景
編集部から
広島中心部の駅近に、182室の宿泊特化が1棟加わった。焦点は客室数そのものより、国内運営会社が外資ブランドを冠し、共用ラウンジと全室生活設備で滞在価値を上げる座組にある。ダブルブランドの国内2軒目が、地方中核都市の出張・観光供給にどう定着するか。開業後の稼働と実勢単価が揃い次第、あらためて数字で追いたい。次はどの都市が3軒目になるのか。