2025年4月施行の改正旅費法により、国家公務員の宿泊費は別表第2に基づく上限付き実費支給へ移行した。東京都の宿泊料上限は職務級10級以下で1泊1万9000円、指定職で2万7000円。この基準は民間企業の出張規程にも波及し、役員3万円・部課長2万5000円・一般職1万5000円といった役職別3段階の宿泊費枠を採るケースが増えている。本記事は、シングル利用・1ヶ月単位の長期滞在を前提に、これらの上限枠に収まる東京23区のキッチン・ランドリー付きビジネスホテル5軒を、公開販売価格の集計に基づく実勢価格帯で比較する。2026年7月期の夏のローテーション派遣を見据えた選定である。
| # | ホテル | 区 | Score | 客室 | 目安価格 | 役職別宿泊費枠の対応 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 東急ステイ西新宿 | 新宿区 | 93 | 148 | ¥20–¥27k | 改正旅費法・東京都上限1.9万円枠(10級以下) |
| 2 | 東急ステイ高輪 | 港区 | 91 | 177 | ¥19–¥27k | 1.9万円枠+品川アクセス重視 |
| 3 | 東急ステイ銀座 | 中央区 | 90 | 191 | ¥24–¥37k | 部課長クラス2.5万円枠 |
| 4 | 東急ステイ新橋 | 港区 | 89 | 219 | ¥17–¥26k | 一般職1.5万円枠に最も近い実勢価格 |
| 5 | 東急ステイ青山プレミア | 港区 | 90 | 169 | ¥21–¥31k | 指定職2.7万円・役員3万円枠の上位グレード |
※ 目安価格は公開販売価格の集計に基づく参考値で、実際の予約料金とは異なります。1泊1名利用時の1室あたり料金(税込)。1ヶ月単位の連泊プランは別途設定で、平日実勢の積み上げより割安となる傾向がある。
1. 東急ステイ西新宿 — 新宿区
改正旅費法・東京都上限1.9万円枠に実勢価格が最も整合する、新宿の長期滞在対応ホテル。
Media Picks Score: 93 / 100 148室、長期滞在対応ビジネスホテル。
目安価格 ¥20,700–¥27,800 / 泊 (1名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
148室すべてにミニキッチンと洗濯乾燥機を備え、1ヶ月単位の連泊プランを持つ。p25実勢は¥20,700で、改正旅費法・東京都の10級以下上限1万9000円のすぐ上に位置する。都営大江戸線 西新宿五丁目駅 徒歩4分で新宿駅も徒歩圏。都庁・西新宿の高層オフィス群への通勤が短く、夏のローテーション派遣の拠点として機能する。1万9000円枠の出張規程に乗せやすい価格と立地の両立が、本軒を筆頭に据えた理由である。
集約レビューの傾向
公開レビューデータを集計すると、自炊できるキッチンと客室内の洗濯乾燥機への評価が高い。連泊時の食費・コインランドリー代を圧縮できる点が、長期滞在の実務に直結する。客室面積は標準的なビジネスシングルより広く、机まわりの作業性に言及する傾向が見て取れる。一方、繁忙期の価格上昇と新宿の喧騒を指摘する声もあり、静けさを最優先する旅程では検討の余地が残る。
向く人 / 向かない人
- 向く: 1.9万円の宿泊費枠で1ヶ月滞在する一般〜中堅職、新宿・西新宿のオフィスへ通う出張者、自炊と洗濯で経費を抑えたい長期派遣
- 向かない: 静かな住宅地での滞在を望む人、品川・東京駅方面が主目的地の旅程、上限枠に余裕があり広い客室を求める役員クラス
具体情報
- 最寄り駅: 都営大江戸線 西新宿五丁目駅 徒歩4分(新宿駅 徒歩圏)
- 客室設備: 全室ミニキッチン・電子レンジ・洗濯乾燥機
- チェックイン: 15:00〜 / アウト 〜10:00
- 長期滞在: 1ヶ月単位の連泊プランあり(実勢の積み上げより割安傾向)
- 開業: 2010年1月
2. 東急ステイ高輪 — 港区
品川アクセスを軸に、大浴場を備えた1.9万円枠の長期滞在対応ホテル。
Media Picks Score: 91 / 100 177室、長期滞在対応ビジネスホテル。
目安価格 ¥19,100–¥27,300 / 泊 (1名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
177室、2018年2月開業と築浅。JR・京急 品川駅 徒歩約12分、都営浅草線 高輪台駅 徒歩6分で、品川を起点とする新幹線・羽田アクセスの出張に向く。p25¥19,100は改正旅費法・東京都1.9万円枠の縁に位置する。全室にミニキッチンと洗濯乾燥機を備えるうえ、大浴場を持つ点が長期滞在の疲労回復に効く。品川再開発エリアへの常駐案件を抱える企業の宿泊費枠に乗せやすい。
集約レビューの傾向
公開レビューデータの集計では、大浴場と築浅の清潔感への評価が目立つ。長期滞在で蓄積する疲れに対し、客室の浴室に加えて大浴場を使える点が支持されている。品川駅からの徒歩距離をやや長いと捉える声がある一方、高輪台駅側の動線は繁華街の喧騒から一歩引いた環境として評価される。
向く人 / 向かない人
- 向く: 品川・羽田を起点とする出張者、大浴場で疲労回復したい長期滞在、1.9万円枠で築浅の客室を求める中堅職
- 向かない: 品川駅直結の利便を最優先する人、坂道の徒歩移動を避けたい旅程、銀座・日本橋方面が主目的地のケース
具体情報
- 最寄り駅: 品川駅 徒歩約12分/都営浅草線 高輪台駅 徒歩6分
- 客室設備: 全室ミニキッチン・洗濯乾燥機、館内に大浴場
- チェックイン: 15:00〜 / アウト 〜10:00
- 長期滞在: 1ヶ月単位の連泊プランあり
- 開業: 2018年2月
3. 東急ステイ銀座 — 中央区
部課長クラスの2.5万円枠に対応する、東銀座駅徒歩2分の長期滞在対応ホテル。
Media Picks Score: 90 / 100 191室、長期滞在対応ビジネスホテル。
目安価格 ¥24,600–¥37,700 / 泊 (1名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
191室、2016年3月開業。東京メトロ 東銀座駅 徒歩2分、銀座駅 徒歩5分という中央区の一等地にある。p25¥24,600・p75¥37,700の価格帯は、民間出張規程の部課長2万5000円枠に整合する。全室ミニキッチンと洗濯乾燥機を備えながら、銀座四丁目至近の立地で商談・会食動線が短い。役職の上がった出張者の長期滞在を、立地の質で支える一軒である。
集約レビューの傾向
公開レビューデータの集計では、銀座中心部の立地と客室の質への評価が高い。商業地ゆえの利便と、長期滞在に必要な自炊・洗濯設備を両立している点が支持される。価格帯は本記事5軒で上位に入り、1.5万円枠では収まらない。立地相応の価格であることを前提に、中央区での常駐を要する役職者の枠に向く。
向く人 / 向かない人
- 向く: 部課長クラスの2.5万円枠で滞在する出張者、銀座・日本橋・築地が動線の中心となる旅程、商談・会食の多い長期滞在
- 向かない: 一般職1.5万円枠の出張者、価格を最優先する長期派遣、繁華街を避け静かな環境を望む人
具体情報
- 最寄り駅: 東京メトロ 東銀座駅 徒歩2分/銀座駅 徒歩5分
- 客室設備: 全室ミニキッチン・洗濯乾燥機
- チェックイン: 15:00〜 / アウト 〜10:00
- 長期滞在: 1ヶ月単位の連泊プランあり
- 開業: 2016年3月
4. 東急ステイ新橋 — 港区
一般職1.5万円枠に最も近い実勢価格を持つ、新橋の219室規模ビジネスホテル。
Media Picks Score: 89 / 100 219室、長期滞在対応ビジネスホテル。
目安価格 ¥17,500–¥26,500 / 泊 (1名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
219室と本記事最大規模で、客室在庫の厚さが繁忙期の確保に効く。p25¥17,500は5軒で最も低く、一般職1万5000円枠に最も近い実勢価格である。JR・東京メトロ 新橋駅 徒歩6分、都営三田線 御成門駅 徒歩4分。全室にミニキッチンと洗濯乾燥機を備え、汐留・新橋・虎ノ門のオフィス群への通勤が短い。価格を最優先する長期派遣の現実解となる。
集約レビューの傾向
公開レビューデータの集計では、価格と立地のバランス、客室在庫の確保しやすさへの評価が見られる。一般職枠の出張で、自炊・洗濯設備を備えながら上限に収めたいニーズに合致する。大規模ゆえの画一性を指摘する声もあるが、長期滞在における安定確保という点では規模が利点に転じる。
向く人 / 向かない人
- 向く: 一般職1.5万円枠の出張者、新橋・汐留・虎ノ門が動線の中心となる旅程、繁忙期でも在庫を確保したい長期派遣
- 向かない: 2.5万円以上の枠で広い客室を求める役職者、静かな環境を最優先する人、少人数規模の宿の雰囲気を好むケース
具体情報
- 最寄り駅: 新橋駅 徒歩6分/都営三田線 御成門駅 徒歩4分
- 客室設備: 全室ミニキッチン・洗濯乾燥機
- チェックイン: 15:00〜 / アウト 〜10:00
- 客室数: 219室(本記事5軒で最大規模)
- 開業: 2014年5月
5. 東急ステイ青山プレミア — 港区
指定職2.7万円・役員3万円枠の受け皿となる、南青山の上位グレード長期滞在ホテル。
Media Picks Score: 90 / 100 169室、長期滞在対応ビジネスホテル。
目安価格 ¥21,900–¥31,900 / 泊 (1名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
169室、東京メトロ 外苑前駅 徒歩4分。改正旅費法・東京都の指定職上限2万7000円、民間規程の役員3万円枠に対応する上位グレードである。p25¥21,900・p75¥31,900の価格帯で、館内に大浴場・サウナを備える。全室ミニキッチンと洗濯乾燥機という長期滞在の基本仕様に、回復環境と南青山という立地の質を上乗せした構成。役職の高い出張者の枠の受け皿となる。
集約レビューの傾向
公開レビューデータの集計では、大浴場・サウナと南青山の落ち着いた立地への評価が高い。長期滞在で求められる回復環境が、客室浴室に加えて館内施設で確保できる点が支持される。価格帯は本記事で上位に入り、一般職枠では収まらない。上位枠を持つ役職者が、立地と設備の質で滞在の質を底上げする選択に向く。
向く人 / 向かない人
- 向く: 指定職・役員クラスの2.7〜3万円枠で滞在する出張者、外苑前・表参道・青山が動線となる旅程、大浴場とサウナで回復したい長期滞在
- 向かない: 一般職1.5万円枠の出張者、価格を最優先する長期派遣、繁華街直結の利便を求める人
具体情報
- 最寄り駅: 東京メトロ 外苑前駅 徒歩4分/青山一丁目駅 徒歩7分
- 客室設備: 全室ミニキッチン・洗濯乾燥機、館内に大浴場・サウナ
- チェックイン: 15:00〜 / アウト 〜10:00
- 長期滞在: 1ヶ月単位の連泊プランあり
よくある質問
Q. 改正旅費法の東京都の宿泊費上限はいくらですか?
A. 2025年4月施行の改正旅費法では、東京都の宿泊料上限は職務級10級以下で1泊1万9000円、指定職で2万7000円です。従来の定額支給から上限付き実費支給へ移行しました。民間企業でもこの基準を参照し、役員3万円・部課長2万5000円・一般職1万5000円といった役職別3段階の宿泊費枠を採る例が増えています。
Q. 1ヶ月単位の長期滞在プランは1泊あたり安くなりますか?
A. 本記事5軒はいずれも1ヶ月単位の連泊プランを持ち、平日実勢価格を積み上げた金額より割安となる傾向があります。ただしプラン料金は時期・在庫で変動するため、出張規程の上限枠に収まるかは予約時点での月額換算で確認するのが確実です。
Q. 法人契約や請求書払いには対応していますか?
A. 東急ステイは法人向けの契約・支払い窓口を設けています。長期滞在の常駐案件では、法人契約により月締め請求や連泊割引が適用される場合があります。具体的な条件は各ホテルまたは運営会社の法人窓口で確認できます。
Q. 領収書の宛名や但し書きは指定できますか?
A. 一般的に宛名・但し書きの指定は可能です。改正旅費法下では上限付き実費支給のため、実際の宿泊料金が記載された領収書が精算に必要となります。連泊の場合の発行単位(都度/一括)も予約時に確認しておくと精算が滞りません。
Q. Wi-Fiやキッチン・洗濯設備は全室にありますか?
A. 本記事5軒はいずれも全室にミニキッチン(電子レンジ等)と洗濯乾燥機、無料Wi-Fiを備えます。長期滞在で発生する食費・コインランドリー代を客室内で内部化できる点が、上限枠内での滞在を成立させる要素です。
本記事の参考情報
・e-Gov法令検索: 国家公務員等の旅費に関する法律 — 宿泊料上限の根拠法令
・東京都 — 都内エリア・行政情報
・東急ステイ 公式サイト — 各ホテルの設備・長期滞在プラン
編集部から
改正旅費法が宿泊費を「上限付き実費」へと厳格化したことで、企業の出張規程は『上限を超えない実勢価格の宿を恒常的に確保する』という課題に直面した。本記事の5軒はいずれも全室キッチン・洗濯乾燥機という長期滞在の基本仕様を共有し、価格帯だけが役職別宿泊費枠に沿って階段状に並ぶ。一般職1.5万円枠の新橋、改正旅費法・東京1.9万円枠の西新宿、部課長2.5万円枠の銀座、指定職・役員枠の青山プレミア――同一チェーンで枠を埋められる点は、規程運用の標準化という観点でも実務的である。2026年7月期のローテーション派遣で、宿泊費枠と滞在拠点をどう整合させるか。次はエリア別・月額構造の比較を予定している。