JR東海グループとマリオット・インターナショナルは、「コートヤード・バイ・マリオット京都駅」を客室 270 室・地上 9 階地下 1 階の規模で 2026 年秋に開業する。所在地は京都市南区東九条東山王町 19 番 1、京都駅八条東口から徒歩 3 分。旧「ホテルセントノーム京都」跡地に建設される。所有はJR東海不動産、運営はジェイアール東海ホテルズ、内装はハーシュ・ベドナー・アソシエイツ(HBA)が担う。2025 年 8 月開業の「コートヤード・バイ・マリオット京都四条烏丸」(125 室)に続く、JR東海グループ京都市内 2 施設目のマリオットブランド案件である。

※ 目安価格は公開販売価格の集計に基づく参考値で、実際の予約料金とは異なります。1泊2名利用時の1室あたり料金(税込)です。開業前の当施設は周辺同ブランドの実勢帯から推定。

1. コートヤード・バイ・マリオット京都駅 — 京都市南区

京都駅八条東口徒歩 3 分、客室 270 室。JR東海不動産が所有・運営する外資中位ブランドの拠点である。

Media Picks Score: 80 / 100  270 室、地上 9 階地下 1 階の都市型ホテル。

目安価格 ¥30,000–¥50,000 / 泊 (2名1室・通常期・周辺同ブランド帯からの推定)


コートヤード・バイ・マリオット京都駅 — 京都市南区東九条 · 2026年秋開業予定・270室・京都駅八条東口徒歩3分
PHOTO: JR東海プレスリリース (2025年12月11日) より — 公式リリースを見る →

1. 施設概要と立地

コートヤード・バイ・マリオット京都駅は、京都府京都市南区東九条東山王町 19 番 1 に建設される。京都駅八条東口から徒歩 3 分、京都駅新幹線改札の南側に位置する。敷地面積 3,060 ㎡、延床面積約 15,900 ㎡、構造は鉄骨造・地上 9 階地下 1 階。所有者はJR東海不動産、運営はジェイアール東海ホテルズが担う。設計は山下設計とジェイアール東海コンサルタンツ、内装デザインは 1965 年設立の米系ホスピタリティデザイン事務所ハーシュ・ベドナー・アソシエイツ(HBA)である。

八条東口は、烏丸口(表玄関)に比べ再開発余地が残るエリアである。徒歩 5 分圏には既存のダブルツリー by ヒルトン京都駅 (266 室・2020 年開業)、リーガグラン京都 (261 室)、都シティ 近鉄京都駅 (368 室)、ホテル京阪 京都グランデ (320 室) 等が集中する。コートヤード京都駅の 270 室は、この帯の中でも中〜大規模側に属する。京都駅は東海道新幹線の主要駅であり、東京-京都間 2 時間 15 分の出張導線上に開業する。

2. 運営体制 — ジェイアール東海ホテルズ × マリオット

本ホテルの運営は㈱ジェイアール東海ホテルズが担う。JR東海グループがフランチャイズ契約でマリオットのコートヤードブランドを運営する形式となる。ジェイアール東海ホテルズは、名古屋マリオットアソシアホテル(774 室、名古屋駅直結)、京都駅前のホテルアソシア京都、静岡・浜松のアソシアシリーズを既存で運営してきた事業者である。マリオットとの直近の実績としては、2025 年 8 月 27 日開業の「コートヤード・バイ・マリオット京都四条烏丸」(125 室、旧ロイヤルパークホテル京都四条コンバージョン) が挙げられる。

今回の京都駅案件は、四条烏丸案件がコンバージョン (既存施設のリブランド) だったのに対し、旧セントノーム京都跡地への新築である点で性格が異なる。同グループの京都市内マリオット施設は今回で 2 施設・計 395 室体制となる。運営会社の視点では、京都駅と四条烏丸の 2 拠点でブランド認知と Marriott Bonvoy 会員需要を面で取りに行く布石となる。

3. 客室・デザインコンセプト

内装のデザインコンセプトは『Collection of Kyoto Stories』。京都の町屋モチーフを客室に取り込み、京都を囲む山々を壁面に描くことで落ち着いた空間を志向する。エントランスとロビーは、和の建築美を基調にライブラリー的な空間構成とし、工芸・アート・書籍を配する。プレスリリースの内装イメージ(ゲストルーム・エントランスロビー・オールデイダイニング・カフェ&バー)からは、彩度を抑えた木質基調に山水画パネルを組み合わせる意匠が読み取れる。

付帯施設はオールデイダイニング、カフェ&バー、フィットネスジムの 3 種。プレスリリースの時点では宴会場や大規模会議室の記載はなく、MICE 需要は徒歩約 4 分の別棟「(仮称)京都駅東部複合型拠点整備プロジェクト」内の TKP ガーデンシティ PREMIUM 京都八条口 (2028 年開業予定、大ホール 500 ㎡以上+会議室 6 室) と連携して受ける想定である。

4. 周辺供給との価格帯比較

京都駅八条口徒歩 5 分圏の宿泊帯を、公開販売価格の集計から確認する。2 名 1 室・今後 90 日間の中央値ベースで、ワシントン R&B 京都駅八条口が約 ¥22,000、VIA INN Prime 京都駅八条口が約 ¥20,000、アパホテル京都駅東が約 ¥19,000、ホテル京阪京都八条口が約 ¥20,000。中位帯のリーガグラン京都で約 ¥29,000、外資中位ではダブルツリー by ヒルトン京都駅で約 ¥36,000 が中央値となる。

コートヤード・バイ・マリオット京都四条烏丸 (2025 年 8 月開業、125 室) は、開業後 1 年弱の実勢で中央値 ¥30,000–¥40,000 帯で推移している。京都駅案件も、四条烏丸と同ブランド・同運営会社である点、駅徒歩 3 分という立地優位、270 室という規模の稼働管理容易性を勘案すると、通常期 ¥30,000–¥50,000 が現実的な中央価格帯となる公算が高い。この帯は、既存のダブルツリー by ヒルトン京都駅と直接競合する。地場の 4 つ星帯(ホテル京阪グランデ・都シティ 近鉄京都駅)の中央値 ¥21,000–¥26,000 帯に対しては 30–50% の上乗せとなる。

5. 出張需要への影響

京都駅八条口圏は、東京・名古屋方面からの新幹線出張利用と、伊丹・関空からのアクセス双方に対応する交通拠点である。既存の宿泊帯は、法人契約単価 ¥12,000–¥18,000 帯のビジネスホテル層(VIA INN・アパ・ワシントン系)が厚みの中心で、¥25,000 以上の上位帯は限定的だった。コートヤード京都駅 270 室の新規供給は、この上位帯を厚くする。

Marriott Bonvoy 会員需要を持つ多国籍企業の出張予約 (グローバル契約) では、コートヤード・バイ・マリオット京都駅は自動的に選択肢に入る。Bonvoy 会員 2 億人超という規模から、既存の八条口ダブルツリー (Hilton Honors 系) との会員送客競合が発生する。日系法人の出張利用は既存の京都駅アソシア・京阪グランデが厚みを維持する見通しだが、外資系・IT 系・グローバル企業の京都出張は Marriott 系への流出が進む可能性がある。

6. 京都駅東エリア再編の中核として

本ホテルの開業と連動して、徒歩約 4 分の京都府京都市下京区西之町 36 番 7 に「(仮称)京都駅東部複合型拠点整備プロジェクト」が 2028 年開業を目指して建設中である。所有はジェイアール東海関西開発と日本電気硝子の区分所有、敷地面積 3,256.9 ㎡、延床面積約 13,500 ㎡、地上 8 階の鉄骨造。1 階に 24 時間営業予定の食品スーパー「フレスコ八条口店 (仮)」、2〜3 階に TKP ガーデンシティ PREMIUM 京都八条口 (大ホール 500 ㎡以上、大会議室 300 ㎡以上×2、中会議室×2、小会議室×2)、4 階以上に日本電気硝子のオフィスと共創空間が入る。

コートヤード京都駅 270 室 + TKP 貸会議室 + 24 時間スーパー という組み合わせは、宿泊 × MICE × 生活利便の 3 点を京都駅八条口エリアに束ねる構成である。これまで八条口は、烏丸口に比べ夜間・週末の街の厚みが薄いエリアと評されてきた。2026 年秋のホテル開業、2028 年の複合ビル開業により、駅東エリアの街としての機能が再編される。JR東海グループの単独案件ではなく、京都駅東部の面的再開発の一環として本ホテルは位置づけられている。

7. 業界影響と着眼点

JR東海グループのマリオットブランド展開は、名古屋マリオットアソシアホテル (774 室、JR セントラルタワーズ内、1999 年開業)、京都四条烏丸 (2025 年 8 月開業)、そして今回の京都駅 (2026 年秋開業予定) と続く。名古屋アソシアがフルサービスの「Marriott Hotels」ブランドだったのに対し、京都の 2 案件は選択サービスの「Courtyard by Marriott」に位置づく。ジェイアール東海ホテルズが自社ブランド (アソシア) と、マリオット系選択サービスの二軸で駅前市場を取りに行く戦略が可視化された案件である。

ホテル業界の視点では、駅前立地の中位帯供給は、インバウンド需要と国内出張需要の双方を面で押さえられる帯である。京都駅圏では、2023 年開業のダブルツリー by ヒルトン京都駅、2025 年開業のコートヤード四条烏丸、2026 年秋のコートヤード京都駅と、外資中位ブランドの供給が続く。地場ハイクラス(京都センチュリー・都シティ近鉄京都駅・京都新阪急)との棲み分けと会員送客の逆流をどう抑えるかが、地場運営会社側の中期課題となる。

具体情報

  • 所在地: 京都府京都市南区東九条東山王町 19 番 1
  • 最寄り駅: JR 京都駅八条東口から徒歩 3 分
  • 客室数: 270 室
  • 建物規模: 敷地 3,060 ㎡、延床約 15,900 ㎡、鉄骨造・地上 9 階地下 1 階
  • 付帯施設: オールデイダイニング、カフェ&バー、フィットネスジム
  • 所有: JR東海不動産
  • 運営: ジェイアール東海ホテルズ
  • 設計: 山下設計、ジェイアール東海コンサルタンツ
  • 内装: ハーシュ・ベドナー・アソシエイツ (HBA)
  • 開業予定: 2026 年秋

向く人 / 向かない人

  • 向く:
    Marriott Bonvoy 会員のビジネス出張、東京・名古屋方面からの新幹線出張者、京都駅アクセスを優先する MICE 出席者、グローバル法人契約の対象宿を探す海外出張者
  • 向かない:
    京都観光地 (清水・祇園・嵐山) 中心の周遊旅行、¥15,000 前後のビジネスホテル帯を予算とする出張、伝統的な旅館体験を求める旅程
コートヤード・バイ・マリオット京都駅 内装イメージ — 京都の町屋モチーフを取り入れたエントランスロビーとダイニング
PHOTO: 内装イメージ (エントランスロビー・ダイニング) — 内装デザインはハーシュ・ベドナー・アソシエイツ (HBA) が担当


よくある質問

Q. 開業日はいつですか?

A. JR東海の公式リリース (2025 年 12 月 11 日発表) では「2026 年秋開業予定」とされる。具体的な開業月日はマリオット・インターナショナル側の予約受付開始時点で発表される見通し。姉妹施設のコートヤード京都四条烏丸は 2025 年 7 月 14 日に予約受付開始、8 月 27 日に開業した。同様の 1〜2 ヶ月前告知パターンとなる可能性が高い。

Q. 京都駅からのアクセスは?

A. JR 京都駅八条東口から徒歩 3 分。八条東口は新幹線改札の南側に接続する出口で、東海道新幹線からの動線が短い。伊丹空港からは京都駅八条口行きリムジンバスで約 55 分、関西空港からは JR 特急はるかで京都駅まで約 75 分、京都駅からホテルまで徒歩 3 分となる。

Q. 法人契約や Marriott Bonvoy 対応は?

A. マリオット・インターナショナルのグローバル法人契約 (Corporate Rate) の対象施設となる見通し。Marriott Bonvoy 会員のポイント宿泊・エリートステータス特典・レイトチェックアウト等の会員特典が適用される。詳細は開業告知時に courtyard.marriott.com にて公開される。

Q. 会議室・宴会場は使えますか?

A. ホテル本体の付帯施設はオールデイダイニング、カフェ&バー、フィットネスジムの 3 種のみで、大規模会議室・宴会場の記載はない。ただし徒歩約 4 分に 2028 年開業予定の「(仮称)京都駅東部複合型拠点整備プロジェクト」が控え、2〜3 階に TKP ガーデンシティ PREMIUM 京都八条口 (大ホール 500 ㎡以上、大・中・小会議室 6 室) が入る予定である。宿泊 × MICE の連動運用が想定されている。

Q. 姉妹施設 (コートヤード京都四条烏丸) との違いは?

A. 四条烏丸は 2025 年 8 月開業・125 室・地下鉄四条駅徒歩 1 分・既存ホテルからのコンバージョン (旧ロイヤルパークホテル京都四条)。京都駅は 2026 年秋開業・270 室・京都駅八条東口徒歩 3 分・旧セントノーム京都跡地への新築。四条烏丸は繁華街観光型、京都駅は新幹線出張・MICE 型の性格が強い。両施設ともジェイアール東海ホテルズが運営する。

本記事の参考情報

JR東海プレスリリース (2025年12月11日) — 「コートヤード・バイ・マリオット京都駅」の2026年秋開業について
Courtyard by Marriott 公式サイト — ブランド情報・予約
PR TIMES: JR東海リリース転載 — 内装イメージ画像出典

編集部から

京都駅八条口は、東海道新幹線ビジネス需要の京都側受け皿として位置づけられてきたが、宿泊帯の厚みは烏丸口に比べ薄かった。コートヤード・バイ・マリオット京都駅 270 室の 2026 年秋開業、続く 2028 年の複合ビル開業は、この構図を書き換える。外資中位ブランドの駅前供給が続く京都市場において、地場運営会社の会員送客戦略と、Marriott Bonvoy・Hilton Honors 系との棲み分けをどう設計するかが、業界の次の論点となる。関連記事は駅前ビジネスホテル・新規開業カテゴリで随時更新している。