札幌にハイアットが初めて進出する。2026年秋、札幌市中央区北一条西5丁目に竣工するアーバンネット札幌リンクタワーの17〜26階に「ハイアット セントリック 札幌」が開業する。客室216室(うちスイート9室)、運営はNTT都市開発の建物にハイアットホテルズ&リゾーツが運営委託で入る形態。北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)に隣接し、大通・札幌駅の両ターミナル徒歩圏、地下歩行空間から連絡する立地は、北海道新幹線札幌延伸を控える都心供給の中で中位外資ブランドとしての存在感を示す。
※ 本記事は開業前(2026年秋開業予定)の広報発表・公式サイト・不動産開発情報に基づく。客室数・階層構成・所在地は建設中の情報のため、開業時期・仕様は変更される可能性がある。

1. 概要 ─ 216室、スイート9室、リンクタワー17〜26階
札幌の外資プレミアム供給として、ハイアットが初進出する中位ブランド1棟。客室216室、開業2026年秋。
Media Picks Score: 83 / 100 216室(うちスイート9室)、都市型ホテル(セントリック=ライフスタイル系)。
ハイアット セントリック 札幌は、NTT都市開発が建設中の複合オフィスビル「アーバンネット札幌リンクタワー」の一部フロアを賃借・運営委託する形で開業する。建物完成は2026年6月予定、ホテル開業は2026年秋予定。ホテル区画は1階の一部および17〜26階、上層10フロアが客室・レストラン・館内施設に充てられる。ハイアット・ホテルズ・コーポレーションにとって札幌市内初の物件で、セントリックブランドの道内展開としても初となる。
2. 立地 ─ 北一条西5丁目、赤れんが庁舎隣接
所在地は札幌市中央区北一条西5丁目1番4。北側に北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎、国重要文化財、2019年から改修工事、2026年度リニューアル予定)が隣接、南側は大通公園徒歩約5分、東側にJR札幌駅まで徒歩約10分。地下鉄南北線・東西線・東豊線が交差する大通駅も徒歩圏で、地下歩行空間(チ・カ・ホ)で札幌駅・大通駅双方に連絡する。新千歳空港へはJR快速エアポートで札幌駅から約40分。
敷地はTBS系列HBC(北海道放送)の旧社屋跡地で、2019年にHBCが白石区に移転した後、NTT都市開発が2020年3月に取得。2022年12月着工、2026年6月竣工予定の30階建て複合施設として建て替えられた。オフィス・ホテル・商業の3用途構成で、1〜16階(オフィス・商業)、17〜26階(ホテル)、27〜30階(オフィス最上層)という縦構成を採る。
3. 客室 ─ 216室、スイート9室、北海道モチーフのデザイン

客室総数216室のうち、スイートが9室、残る207室が標準客室区分。17〜26階の10フロアに配置され、全客室で大型窓を設けて札幌市街・大通公園・石狩湾方向(北西方向)の眺望を確保する設計。ホテル公表資料によると、内装は北海道の自然・文化・工芸をモチーフに、地元素材を随所に取り入れる方針で、セントリックブランドが標榜する「地域と接続するライフスタイルホテル」の方向性を踏襲する。
216室という規模は、市内の既存都市型ホテルと比較すると中規模側に位置づけられる。フルサービス型ラグジュアリーではなく、朝食・フィットネス・小規模イベント対応の中位プレミアムに位置づけられる。
4. 館内施設 ─ レストラン、フィットネス、イベントスペース
1階部分にレストラン&バー、上層階に24時間利用可能なフィットネス施設、多目的イベントスペースを配置する。レストランは道産食材を軸としたオールデイダイニング形式、バーは夜間営業。フィットネスは宿泊者専用・24時間開放。イベントスペースは中規模カンファレンス・レセプション用途で、宴会場・ボールルーム相当の大規模施設は持たない構成が予想される(公式資料未公開)。
建物1階には商業テナント区画があり、リンクタワー全体としてはオフィスワーカー・来館者・宿泊者が混在するミクストユース。地下鉄大通駅方向へは地下歩行空間で接続し、冬季の徒歩導線が確保される。駐車場は地下に建物共用として設置される見込みで、宿泊者利用の詳細は開業前情報として未確定。
5. 市場文脈 ─ 札幌都心供給と外資中位ブランドの位置
札幌都心のホテル供給は2020年代後半、複数の大型・中位物件が集中する。すでに開業した外資・国内系の中位ホテルに続く形でハイアット セントリック 札幌が2026年秋、さらにハイアット系の別ブランド「パーク ハイアット 札幌」が2028年前後に別敷地で計画中と発表されている(2024年8月ハイアット公式発表)。中位から上位までのハイアット系ラインアップが揃うことで、道内外資ブランド供給は明確な多層構造に移行する。
ホテル運営はハイアット・ホテルズ・アンド・リゾーツによる委託方式、建物・不動産所有はNTT都市開発。日本国内の外資ブランドホテルとしては標準的なマネジメントコントラクト構成で、ハイアット側はブランド・オペレーション・予約網を提供し、NTT都市開発側は施設所有・修繕・長期資産管理を担う。運営委託契約期間・条件は非公表。
6. 開業前の実務観測 ─ 総支配人就任と広報開始
2026年6月にはハイアット セントリック 札幌の総支配人就任が正式に発表された。NTT都市開発とハイアット双方が同時プレスリリースを配信、広報活動が本格化した段階にある。総支配人はハイアットグループ内の他物件からの起用で、道内ラグジュアリーホテル運営経験を持つ人材が配置された(氏名は各社リリースを参照)。
予約開始時期は2026年秋開業直前、概ね開業3〜6ヶ月前(2026年春〜初夏)に公式サイトでの予約受付開始が見込まれる。料金レンジは同格国内ハイアット セントリック(銀座、金沢)を参考にすると、通常期1泊2名で3〜5万円台、ハイシーズン(雪まつり・GW・夏休み)で5〜8万円台の想定。ただし開業前料金は未公開のため、この見込みは同格物件からの類推に留まる。
向く人 / 向かない人
-
向く:
札幌駅・大通両エリアで移動する出張、赤れんが庁舎周辺の官公庁・道庁関連業務、地下歩行空間経由の冬季移動を重視する滞在、Hyatt World Loyalty会員のポイント積算 -
向かない:
大規模宴会・500名超のカンファレンス利用、すすきの・南3条以南の飲食動線を最短にしたい滞在、開業直後(2026年秋〜冬)の運営安定を求める旅程(初期オペレーション未成熟の可能性)
具体情報
- 所在地: 北海道札幌市中央区北一条西5丁目1番4
- 最寄り駅: JR札幌駅から徒歩約10分、地下鉄大通駅から徒歩6〜7分(地下歩行空間連絡)
- 客室数: 216室(スイート9室含む)
- 階層: アーバンネット札幌リンクタワー17〜26階および1階の一部
- 建物竣工: 2026年6月予定
- ホテル開業: 2026年秋予定
- 所有: NTT都市開発 / 運営: ハイアット・ホテルズ・アンド・リゾーツ
- ブランド: Hyatt Centric(ライフスタイル中位プレミアム、道内初進出)
- 周辺: 北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)隣接、大通公園徒歩5分
7. 編集部視点 ─ 中位外資供給の意味
札幌の都心ホテル供給は、これまで国内資本の中位帯(東急REIホテル、京王プレリア、JRタワーホテル日航等)と、既存の外資系ラグジュアリー数軒に集約されていた。ハイアット セントリックの参入は、上位ラグジュアリー(パーク ハイアット 札幌、2028年計画)への布石であると同時に、法人契約・訪日リピーターのHyatt World Loyalty需要を捕捉する戦略の一環と読める。216室という中規模は、単独物件の運営効率と客層セグメンテーションを両立させる標準的なサイジング。
NTT都市開発にとってのアーバンネット札幌リンクタワーは、道内保有オフィス資産の一角を強化する複合開発案件で、ホテル区画は物件のプレステージ寄与とキャッシュフロー安定化を担う。建物の縦構成(下層オフィス→中層ホテル→上層オフィス)は札幌の高さ規制と眺望権配分を踏まえた設計で、17〜26階のホテル区画は南向きに大通公園、北向きに石狩湾方向を望む上層帯を確保する。
開業初年度(2026年秋〜2027年夏)は、旅行博繁忙期の稼働捕捉と、道庁改修完了後の観光導線構築が業績を左右する。北海道新幹線札幌延伸(現時点2038年度予定)を見据えた長期ポジショニングとして、都心ハイアット群の第一弾が投じられた形になる。
よくある質問
Q. 開業時期は正確にいつですか?
A. 公式発表は「2026年秋」で、月次までは公開されていない。建物竣工が2026年6月予定のため、内装工事・オペレーション準備を経て、10月〜11月開業が最有力視される。予約開始は開業3〜6ヶ月前の想定で、正式アナウンスは公式サイトで告知される。
Q. 札幌駅からどれくらいですか?
A. JR札幌駅南口から徒歩約10分、地下歩行空間(チ・カ・ホ)経由でも同等の所要時間。地下鉄大通駅からは徒歩6〜7分。冬季は地下歩行空間で札幌駅・大通駅・すすきの方面まで屋内移動が可能。
Q. 予約はどこで受け付けますか?
A. 開業アナウンス後、Hyatt公式サイトおよびWorld of Hyatt会員経由での予約が主軸となる。国内予約サイトへの掲載開始時期は未定。法人契約・GDS経由の展開もハイアット標準のスキームで運用される見込み。
Q. パーク ハイアット 札幌との違いは?
A. ハイアット セントリック(本物件)は中位ライフスタイル系、パーク ハイアット(別敷地・2028年前後計画)は上位ラグジュアリー。同じハイアットグループ内でブランド階層が異なり、価格帯・サービス水準・客層設定が明確に分かれる。両物件で札幌市内のハイアット供給が完成する構図。
Q. 法人契約や長期滞在は可能ですか?
A. 標準的なハイアット法人契約(Corporate Rate)は開業後に受付開始の見込み。長期滞在プランはハイアット セントリックの標準商品として1週間・1ヶ月単位のディスカウントが用意される想定だが、詳細は開業前情報として未確定。
本記事の参考情報
・Hyatt Centric Sapporo 公式サイト — 施設・客室・開業情報
・NTT都市開発 アーバンネット札幌リンクタワー — 建物竣工・所有情報
・Wikipedia: 北海道庁旧本庁舎 — 隣接文化財の背景
編集部から
ハイアット セントリック 札幌は、道内初のハイアット物件として単独で語られがちだが、パーク ハイアット 札幌(2028年前後)、既存の他外資中位帯との三点で見ると、札幌都心ホテル供給の再編点として位置づく。北一条西という官庁街寄りの立地は、赤れんが庁舎リニューアル完了と重なる時期に開業し、観光と行政動線の両面で新しい導線を形成する。2027年以降の稼働・ADR推移が、道内中位外資供給の適正数を占う指標となる。